クラウドとは何か?

そもそも「クラウド」って何?

これからブログで「クラウド会計」のことを書いていこうと思いますが、クラウド会計について書く前に、そもそも「クラウド」とは何かということについて確認しておきます。

「クラウド」とは、「クラウド・コンピューティング」の略称です。パソコンのハードディスク上で使用していたソフトウェア、メール及びデータなどをインターネット上で使用及び保存することができるサービスです。

皆さんが既に利用している「Gmail」や「Dropbox」が、クラウドの代表例です。 「Gmail」や「Dropbox」は、パソコン、タブレット端末及びスマートフォンから、IDとパスワードを入力することで、いつでも・どこからでも最新の状態に同期された情報にアクセスできます。

クラウドが登場する以前は、パソコンが壊れてしまうと、保存していたデータが消失したり、バックアップデータを復元するのに膨大な時間がかかったりと、大きなリスクやコストが避けられませんでした。しかし「Gmail」や「Dropbox」を利用すると、手元のパソコンが壊れても、IDとパスワードさえあれば、他の媒体から情報にアクセスできますし、クラウド上にあるバックアップデータを利用すれば復元も容易です。

この利便性を経営・経理で利用できるのが、本来の意味の「クラウド会計」です。

 

クラウドはメンテナンスが楽

「Gmail」や「Dropbox」を使用しているとわかりますが、クラウドサービスのソフトウェアのアップデートやデータベースのメンテナンスは、提供会社が実施するため、基本的に利用者が行うことはありません。(アップデートを行うにしても、提供会社にアクセスすることで行いますので、メンテナンスは従来に比べて非常に楽になります。)

ただし、インターネット上のサービスである以上、セキュリティ面のリスクは、ゼロではありません。クラウド会計提供各社は、金融機関のシステム構築・運用に長年携わったプロフェッショナルがシステム構築を行なっているなど安全性のアピールに余念がありません。(弥生会計は、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)が認定する、「パッケージソフトウェア品質認証制度(PSQ認証制度)」のクラウドアプリケーションの品質認証を取得や、「Microsoft Azure™」を採用し、高いスケーラビリティ、万全なセキュリティでお客さまのデータを安全に運用しているようです。)メンテナンス負担面の業務の効率化と安全性を天秤にかけた場合、十分利用に耐えうるレベルになってきているといえます。

 

このブログにおける「クラウド会計」

本来の意味から考えると「クラウド会計」は、インターネットにアクセスし、IDとパスワードを入力すれば、どんな端末からでもログインできるサービスを指します。ログインするにあたって、リモートオペレーション用のアプリケーションをインストールするなど、何らかの作業が必要になるものは、厳密には「クラウド会計」と言えないかもしれません。(厳密な「クラウド会計」は、2016年10月末時点で、マネーフォワードが提供している「MFクラウド会計」、freeeが提供している「freee」、弥生が提供している「弥生会計オンライン」の3つとなってしまいます。)

現在、個人事業主や法人で利用されている会計ソフトの中で一番有名なソフトは、「弥生会計」です。この「弥生会計」も「弥生ドライブ」や「スマート取引取込」などの機能を利用することで、「クラウド会計」の恩恵を受けることができます。そこで本ブログでは、リモートオペレーション用のアプリケーションをインストールするなど、何らかの作業が必要になるものも含めては、「クラウド会計」とします。そして説明には、もっとも利用されている「弥生会計」を中心に説明していきます。